2023年 5月17日、日本銀行が、展望レポート・ハイライト(2023年4月)を公表した。
日本銀行では年4回(1月・4月・7月・10月)、「経済・物価情勢の展望」を公表し、一定期間後にハイライトの形でウェブサイトに掲載している。
今回のハイライトの内容は次の4点。
・日本経済は緩やかに回復していく
・物価は減速したあと再び緩やかに上昇していく
・海外の経済・物価動向など不確実性は高く、市場動向に注意
・強力な金融緩和を継続する
前回との違いを見ると、日本経済の回復についてのタイトルには「緩やかに」が追加されている。
物価動向についてのタイトルには、前回は「減速する」までだったが、今回はその後の上昇について述べている。
金融緩和の継続については、タイトルは同じだが、内外情勢への機動的な対応や、賃金上昇を伴う形での2%の物価安定など、解説の文章に変化が見られた。
今回は総裁の交代があったが、展望レポート・ハイライトには多少の変化が見られつつも、これまでとほぼ継続的な内容だった。
政策委員の経済・物価見通しは次のとおり。
物価は2022年をピークに、前年比+2.0%以下の状態がつづく見通し。
実質GDPは、物価の影響を取り除いた数字。物価が上昇しても、さらに前年比+1.0%を上回る程度の成長を確保する見通しとなっている。
引き続き、持続的な上昇となるのか、賃金と物価の動向に注目が集まりそうだ。
家計のやりくりや資産運用プランに影響を与える、物価と金利、賃金の動向。
収入や資産運用の見通しが上方修正できれば、望んでいたプランがより多く実現できる可能性も出てくる。
定期的に現状と見通しをチェックしておくことは、ファイナンシャルプランにとって有用だろう。
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