2021年2月18日、フォースタートアップスが、「2020年国内スタートアップ投資動向レポート」を公開した。
フォースタートアップスは、成長産業領域に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」を運用する企業。
レポートでは、2020年の国内スタートアップ投資の概況と動向を知ることができる。
ここでは、想定時価総額TOP20・資金調達ランキング・投資件数が多い投資家・2020年IPO企業をピックアップしたい。
2020年の時価総額ランキングでは、「創業10年以内で想定時価総額が1,000億円以上の未上場スタートアップ」として定義されるユニコーン企業は6社あったという。
新しいくランクインしたスタートアップには次のようなものがあった。
・タクシーアプリ「GO」「JapanTaxi」の運営などを行う”Mobility Technologies”
・カードのいらないカンタン決済サービス「Paidy」を提供する”Paidy”
・宇宙資源開発を見据えた月面輸送・月面探査を手掛ける”ispace”
2020年に100億円以上調達した企業は、Spiber、Mobility Technologies、Looop、VPP Japan、アストロスケールホールディングスの5社。
・”Spiber”は構造タンパク質素材「Brewed Protein」の開発を行うスタートアップ
・”VPP Japan”は電力コストの経営課題を解決する次世代サービス「オフグリッド電力供給サービス」を展開
・”アストロスケールホールディングス”はスペースデブリ除去サービスに取り組むスタートアップ
スタートアップへ出資を行った投資家を種類別でみると、金融系VCと独立系VCが上位を独占しているのが分かる。
メガバンク傘下のVC3社はそれぞれ40件以上の投資を行った。
独立系VCには次のようなものがある。
・創業支援を中心に、地方創生ファンドやCVCファンドの組成などを行う”フューチャーベンチャーキャピタル”
・インドネシアを拠点とする”イーストベンチャーズ”
・オンライン完結型の投資プログラム「ソクダン」を開始している”ANRI”
2020年IPO企業をみると、全市場を合計した上場企業数は93社だった。
初値時価総額上位3社は次のとおり。
・デジタルマーケティング領域でCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を運営する”プレイド”
・ロボアドバイザー「WealthNavi」の開発を行う”ウェルスナビ”
・「スマートくん」など、画像や映像を解析する独自のAI技術の研究開発と事業化を行う”ニューラルポケット”
投資をする際には、資産の大部分は広く分散して、安定した収益が期待できるようにするのが良いと言われている。
しかし資産の一部では、成長しそうな個別企業に投資して、大きな収益を狙うのも一つの考え方だろう。
市場で、成長産業と見られている領域の動向を確認しておきたい。
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